HISTORY
「細尾」は元禄元年(1688年)、本願寺より「細尾」の苗字を受け、京都・西陣において
創業しました。西陣とは京都の旧市街に位置する地域の呼称で、その地域で生産される
先染の織物が「西陣織」と呼ばれます。「西陣織」は古都・京都で約1200年前より、
貴族や武士階級、さらには裕福な町人達の支持を受けながら、育まれてきました。完成までに
必要な20以上もの工程それぞれを一人の職人が担当するという高度な分業によって、
圧倒的な美を追求し、類稀なる職人技を継承してきました。
「細尾」は西陣の織屋としての歴史を重ねる一方、1923年、9代目当主・細尾徳次郎によって帯・きものの卸売業を始めました。全国の産地を巡り、日本に受け継がれる染織のすばらしさや、
真摯に染織を続けている職人たちのものづくりのこころを人々に届けることを目指しています。
以来、織屋と問屋の両輪で事業を営んできました。世界に誇る「西陣織」の高い技術と芸術性を掲げ、その可能性を深め広げること、また、きもの問屋として日本各地の伝統的染織文化を
紹介し、きもの文化を未来につなげていくこと、この二つを使命としています。